上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
9へ

その日を境にアルフィンの姿がミネルバから消えた



始めは何が起こったのか分からなかった

目が覚めたらアルフィンがどこにも居ない

兄貴も俺らもタロスも皆でミネルバの中から

宇宙港・・・思いつく場所すべてを探した

今までのアルフィンなら、そんなに心配もしなかっただろう

散歩に行ったのか?くらいですんだのかもしれない

でも・・・今は違う

高次脳機能障害・・・この障害があるかぎり

ただの散歩も・・・恐怖にかわる


せめてクラッシュジャケットを着ていってくれていれば

居場所を特定できたのかもしれないのに・・・

その前にちょっと声をかけてくれれば・・・

何度そう思ったかわからない



しかし・・・・何時間たっても戻る気配もなく

どこかで保護されたという連絡もない


・・・・なすすべもなくアルフィンの部屋に入った時

部屋の中央に置かれたテーブルの上に

きちんと畳まれたクラッシュジャケットと

イロイロな事が書き込まれたメモを見つけた時


俺ら達はアルフィンが自分の意志で居なくなった事を知った・・・
SA.I.A.I  A







11へ
スポンサーサイト

テーマ:自作小説(二次創作)

8へ

単純なミスだった・・・・

だけど・・・重大なミスだった・・・・

ワープの時のタイミングがずれた


カウントをとってワープする瞬間に

・・・・自分のすべき事が分からなくなった

つねにドンゴがフォローに入ってたおかげで大事には至らなかったが

もし・・・ドンゴのフォローが遅れていたら・・・・


ゾッとした・・・・怖くてたまらなかった

自分の存在が・・・皆を危険にさらす

自分が皆を・・・ジョウを殺す事になってしまう

そんな事は許せない・・・・

そんな事になるくらいなら・・・自分を殺した方がましだ



その事をきっかけに・・・私はミネルバを降りる事を決めた

このままココに居たらいけない

側に居てはいけない・・・

皆には黙って行こう・・・

大丈夫・・・苦しいのは一瞬だけ


だって・・・どうせ・・・きっと私は何もかも忘れてしまうんだから・・・


10へ

テーマ:自作小説(二次創作)

7へ

「・・・・いいの?
 だって・・・・だって・・・・・きっと私はジョウに迷惑をかける
 ううん・・・絶対に迷惑かけちゃう
 それに・・・それに・・・」

涙で続きが出てこない・・・・

言わないといけない事は、いっぱいあるのに

「俺が一緒に居たいって頼んでるんだ
 良いも悪いもないだろ
 ・・・・それとも迷惑か?」

ううん・・・・フルフルと頭を振る事しかできない

そんな私にジョウは「ありがとう・・・」と一言だけ言って

ずっと抱きしめていてくれた。


次の日から私はメモを持ち始めた

何かあったら・・・たとえ些細な事でもすべてメモに書き込む

ミネルバの内部・・・部屋やキッチンの場所

ドンゴやタロス達の事・・・とにかくすべてを書いておく

分からなくなったらそのメモを見る

そんな生活が始まった

そんな風にメモを持っても困る事がある

同じ質問や話を何回もしてしまったりもした

そんな私にジョウや皆は根気よく付き合ってくれた


だけど・・・だけど・・・


そんな風に努力しても・・・


どうにもできない事はある


注意力の散漫・・・・仕事へのとりかかりや段取りが悪くなり

同時に2つの事をしようとすると混乱してしまう

このままじゃ・・・いつかきっと・・・大きな事故になる

そんな心配は・・・・現実に変わる

9へ

テーマ:自作小説(二次創作)

6へ

「だから・・・その治療を俺に手伝わせてくれないか?
 一緒に・・俺も一緒に一生、君の障害と付き合っていきたい
 ・・・・・ダメか?」

覗き込むようにジョウが話し掛ける

一生って・・・・それって・・・・・頭のどこかでダメという声が聞こえる

ジョウを巻き込んではダメだと

だけど・・・心が・・・心がジョウを欲している

この先・・・・自分がどこまでこの障害を克服できるのかは分からない

想像もできない・・・・だって・・・ほんの数分後には

今、自分が何をしようとしていたのかさえも忘れてしまう可能性もある

そんな生活にジョウを巻き込んでしまう

それは許される事なんだろうか

返事をできないでいる私に

ジョウは私を抱きしめる腕に力をこめる

「頼む
 俺を君のそばに居させてくれ」



8へ

テーマ:自作小説(二次創作)

5へ

「アルフィン・・・・俺が分かるか?」

その問いに、コクンと小さく頷く

「もう・・大丈夫か?」

「うん・・・・ごめんね」

「気にする事はない」

そういいながらアルフィンの頭を抱きかかえるように引き寄せる

そのままの体勢でアルフィンの髪を優しく撫でながら

ささやくように話だした。

「アルフィン・・・・あの時、医者に話しを聞いてミネルバに戻ってきてから
 ・・・君は・・倒れるように眠りについてしまった・・」

「わたし・・・・覚えてない」

「いいんだ・・・・覚えて無くても・・・
 ・・・・その後・・・俺なりに調べてみたんだ」

「調べた?」

「そう・・・俺に分かる範囲でイロイロな事を調べたんだ
 それで・・・医者も言っていたけど・・・・君の症状はわりと軽い方だ
 治療法の事なんだが・・・」

「治療?・・・・・治療なんて出来るの?
 治るの???」

「ゴメン・・・言い方が悪かったな
 君の症状は治らない
 でも症状にあったリハビリによって回復したりする事もあるんだそうだ
 それに代行手段を身に付ける事で生活に支障をきたす事をかなり減らせる」

「減らせるの?」

「あぁ・・・減らせる」



7へ

テーマ:自作小説(二次創作)

4へ

「こわいの・・・・・
 どうしようもなく怖いの・・・このまま私はすべてを忘れちゃうのかな?
 最後には私自身が誰なのかも忘れちゃうの・・かな」

「なんで・・そんなふうに思うんだ?」

「子供の頃のことは比較的覚えてるの・・・だけど・・・・
 ほんのちょっと前の事が分からないの・・
 今だって・・・一瞬ジョウの事がわからなかったの・・・」

「大丈夫・・・落ち着くんだ」

「どうしよう・・・
 だって・・・・だって・・・・・あぁ・・・」

カタカタと再び震えパニックに落ちていくアルフィンの体をギュッと抱きしめ
ちょっとだけきつめに呼びかける

「アルフィン!!!俺を見ろ!俺を見るんだ!!!」

「あぁ・・・・」

一度パニックになった感情は簡単には治まらない

そんなアルフィンをどうすれば現実に引き戻せるのか検討もつかないジョウは

抱きしめていた腕を放しアルフィンの顔を両手で引き寄せ口付ける

深く強く・・・・・・時間をかけて自分を思いださせる

どれくらいの時間がたったんだろう

震えていたアルフィンの体から力が抜けて

二人の息遣いだけが存在する時間が訪れた

そっと唇を離しアルフィンの目をのぞきこむように

名前を呼ぶ


「・・・・・・アルフィン・・・」


6へ

テーマ:自作小説(二次創作)

3へ

大きな闇に飲み込まれるような気がして・・・このまま

自分が消えてしまうんではないか・・・と思った

そんな時だった

「アルフィン?」

ビクッ!体が固まる・・誰?それが最初に思った言葉

「アルフィン?起きてるか?俺だ・・・
 ・・・その・・・・・大丈夫なようならメシにしないか?」

『俺・・・?』・・・・・・・・誰?

思いだせない・・・恐怖が現実になる

小刻みに震える体を自分の腕で抱きしめる

そんな気配を感じとったのかドアの前で声をかけていたジョウの声がかわった

「アルフィン?・・・・入るぞ」

返事も待たずにドアを開けて部屋に入る

そこで・・・部屋の真中で震えながら怯えるアルフィンを見つけ

駆けより抱きしめる。

「ヒッ・・」と一瞬、短い悲鳴をあげるアルフィンを力を込めて抱きしめ

耳元でささやく

「大丈夫だ・・・・アルフィン
 何も怖がることなんか無い俺が側にいる」

その言葉がスッとアルフィンの中に染み込んできたような気がして

不思議と震えが止まった・・・・・

「・・・・・ジョウ?」


弱弱しく・・・まるで迷子の子供が不安の中

何かを確かめるように、そっとジョウの名前を呼ぶ

「そうだ俺だ。ジョウだ・・・・
 心配することなんか何もない・・・・
 不安になるな、俺が守ってやる」

自分を抱きしめる腕にしがみ付く

その腕を放したら・・・すべてを無くしてしまうように

すがりつく・・・そんなアルフィンの背をまるで小さな子供をあやすように

ポンポンと軽くたたく

「大丈夫だから・・」

5へ

テーマ:自作小説(二次創作)

2へ

その後は自分がどうやってミネルバまで帰ってきたのか分からない・・・

ただ気が付いたら自分の部屋に居た。

ふと時計を見ると夜の7時をまわったところだ

もうこんな時間・・・・そう思ってから急に怖くなった


・・・・・今日は何日なんだろう・・・

本当に今日なのか?・・・・もしかしたら・・・

自分の知らない間に日にちがたっていた・・・とか言わないだろうか?

今の自分の記憶は正しいんだろうか?

恐怖に支配されていく・・・・

確かめたい・・・だけど怖い・・・・だって・・・何を信じればいいの?

正しい事を知りえたとしても・・・いつまで覚えているか分からない

この部屋を一歩でた瞬間に・・・・私は自分が何をしようとしていたのかも

忘れてしまう可能性もある。

「あ・・・ぁ・・・」

口から自分の物とは思えないような声がでた

怖い・・怖い・・・怖い・・・・怖い・・・・


・・・・・助けて・・・・・・・・・・・・・・

4へ

テーマ:自作小説(二次創作)

1へ

でも・・・異変はすぐに現れた・・・

ぼんやりとして些細なミスを繰り返す

最初は薬の副作用なのかとも思ってた・・・ずっと前にジョウがグレーブの病院に入院していた時に

飲んでいた薬も頭がぼんやりとして、うつらうつらとした日々が続いていた。

今回のアルフィンもそうなのだ・・と思っていた。

しかし・・そうでは無かった

ほんの10分前の出来事を覚えてなかったり

人の名前を忘れたり・・・・酷い日なんかタロスを見ても

一瞬、誰なのか分からないようだった・・・

「最近・・・・物忘れが酷いの・・」

不安そうにアルフィンが呟く

心配になった兄貴は医者に相談し、すぐに検査が行なわれた




・・・・結果は・・「高次脳機能障害」・・・

先日の事故により脳が損傷されたために言語・記憶・思考などに障害が現れたらしい

「それは・・・治るんですか?」

医者の説明にアルフィンは逃げ出したい気持ちを抑えるのが精一杯だった

かすかに震えるアルフィンの体をジョウが優しく支える。

「難しい問題です・・・・しかし、アルフィンさんの障害は比較的に軽い方です。
 脳というのは、まだ未知の部分も多く解明できていない事が多々あります。
 まれに患者さんの中には、残された脳の部分が損傷をおった脳の機能を補助するような
 働きをし始めて今では事故前とそんなに変わらない生活をしている方も居ると聞きます」

「じゃあ・・・・」

アルフィンが希望を掴み取ろうとドクターを見る

「しかし・・・それも、まれにです。
 残酷な言い方かもしれませんが、この先・・・今のお仕事を続けていかれるのは
 無理だと思います。
 今は、それよりどうやってこれから障害と付き合っていくか
 を考えていかなければならないでしょう。」

クラッシャーができなくなる・・・ミネルバを降りなければならない

・・・そしてジョウの側に居られなくなる・・・・・

アルフィンにとって・・それは・・ある意味・・・死の宣告とも取れる言葉だった
 
3へ

テーマ:自作小説(二次創作)

それは一瞬の出来事だった・・・

気が付いた時には瓦礫の山で

その中に・・・アルフィンが血だらけで倒れていた

一番近くに居たはずの俺らは・・・何もできないで佇んでいただけだった。


すぐに兄貴達が、駆けつけてきて

敵を一掃して病院に運び込み・・・何十時間にもよる手術の結果

一命を取り留めたが・・それでも

その怪我によりアルフィンが無くしたモノは大きかった



・・・・・・SA・I・A・I・・・・・・



アルフィンは術後の結果も良好で集中治療室から一般病棟に移された

やっと自由に会える事になり、俺らが一番初めにしたことは

アルフィンへの謝罪だった・・・

「アルフィン・・・ゴメンネ
 俺らがドジしたばっかりに・・アルフィンがこんな目にあって」

「ば~か・・・ど~じ・・・マヌケ」

何も言い返せない・・・

「本当に馬鹿よね・・・何もリッキーが気にする事なんかないのに」

「えっ・・」

「だってこれは仕事上の事故よ・・リッキーのせいじゃないわ
 そうね・・・恨むとしたら・・・テロリストを恨むべきよね
 ・・・・でも、その恨むべき相手はジョウが一掃しちゃったでしょ?
 だから・・・・これでお終い」

「だけど・・・・」

言いよどむ俺らの頭に衝撃が走った

「アホ・・・いつまでもウダウダ言ってんじゃねぇこのチビ
 病室ん中が鬱陶しくて仕方ねぇや」

タロスがいつもの調子でまぜっかえす

「うっせぇ!俺らはタロスと違って繊細なんだよ!
 いろいろと考えるんだちゅーの!」

いつもの言い合い・・・笑い声・・・・

すぐにまた普段の生活が戻ると思っていた・・そうこの時までは・・・・

 
2へ

テーマ:自作小説(二次創作)

お知らせ

思えば遠くにきたもんだ(笑) 遠い過去から現在までの作品保管庫です。

CJミルク

Author:CJミルク
いつまで続くか分からないけど・・・・頑張ります





無料アクセス解析

FC2カウンター

フラッシュ クロック 「幻の庭。紫陽花」

ミルクの書庫

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

FC2カウンター

現在の閲覧者数:


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。